五文字の伝言

【遺言】

毎日が　誰かの誕生日で 　誰かの命日だ
祝えない朝など無いし 祈らない夜も無い

｢また逢おうね｣
僕は笑顔で 嘘をつく
この嘘が嘘でありますように

僕が明日 居なくなるかも知れないから
君が明日 居なくなるかも知れないから

今...伝えて於きたいんだ

「ありがとう」
 
【遺言】 僕等これが最後かも知れないけど
｢さようなら｣は嫌だから...
嗚呼...5文字の【伝言】

唯... 遺していきたいんだ

「ありがとう」

-----------------------------作詞作曲/REVO

 

祖母が亡くなり、実家へ帰省しておりました

私が小さい頃は祖母も両親も働いていて、
親戚の家でお昼ご飯食べさせてもらったりしていた子なので、
実は私自身はそんなに祖母との思い出はありません

ここ数年は施設に入っていて、お盆や正月に帰省しても家にはいなくて
顔を見に行っても、私たちを認識しているのかすら怪しい状態で
一緒に住んでいたときからすでに私の顔すらわからなくなってるような状態だったので
母から電話をもらったときはあまり悲しみは湧いてこなかったです

ただ、ああこれで祖母も母も父も楽になれたんだね、としか

８７歳だったので、充分長生きだったのですが
今年の１月に米寿のお祝いをして、孫とひ孫が勢ぞろいして
初めて祖母のところへお見舞いに行ったときは、少し意識が戻ったように感じました

「あ～あ～」としか言わなかった祖母が視線をこちらに合わせて
言葉を発しようとしてるのがわかったので、もしかしたらこれで少し元気になるのかなと
思っていたのですが、それが最後になってしまいました。

妹の旦那の祖父も実は同じ日に亡くなったのですが…
本来ならばあちらの家へ嫁に行った子ですから、
向こうの実家へ行かなければならなかったのですが
それよりも先にこちらの訃報が届いたので
あちらへは旦那だけ行ってもらい、妹と子供はこちらの実家へ向かう事になりました

最後まで、おばあちゃんはうちの妹がかわいかったんだなあとしみじみ思う私

妹自身も言っていましたが
「向こうに行きたくないって思ってたから、おばあちゃんこっちおいでって呼んでくれたんだねえ」と
私たちの都合のいい解釈というか妄想に過ぎませんが、本当にそんなタイミングだった

あの人の人生を振り返ると、幸せだったのかなあと思う事のが多いのですが
そんなの私の想像なので、祖母は祖母なりに最後はみんなに囲まれて幸せだったのかもしれません

出棺の花出しの時や、火葬の時に、何度も何度もありがとうと言いましたが
私達は生前の祖母には「ありがとう」と伝える事はありませんでした

今はもう届かない言葉を、なぜ素直にあの頃は言えなかったのかなあと思う

そういえば、私達のおやつ（というか絶対ポテチ）を買ってくれてたのは祖母だった

思い起こせば、不器用だけどあの人なりの方法で私達をかわいがってくれていたと思う

でもきっとこれからは空から父や妹達を見守っているんだろうなと思いつつ

おばあちゃん、最後にありがとう